引っ越し業者に見積もりをしてもらう方法として、「訪問見積もり」と「訪問なし見積もり」があります。
ほとんどの場合、「訪問見積もり」が採用され、荷物の量や搬出経路などを業者が直接確認して、正確な見積もり価格を提示してもらえます。
しかし、「忙しくて訪問見積もりの時間をとれない」「人が部屋に入ってくるのは嫌だ」「部屋の片づけが面倒くさいし、汚い部屋見られたくない」などの理由で、業者が家に来ることなく見積もりを取ることができないかな?と悩まれている方も多いはず。
営業の人はほとんどが男性なので、女性の一人暮らしで部屋に入れるのに抵抗がある人もいますよね。
そこで今回は、「訪問なし見積もり」は可能かどうか、また、メリット・デメリットはどんなものがあるかご紹介します。
結論から言うと、「訪問なし見積もり」は可能です。
最近ではコロナの影響により、リモートでの見積もりを提供している引越会社も増えており、「訪問なし見積もり」の選択肢や正確性も向上しています。
ただ、メリットだけではないのでそこはきちんと確認していきましょう。
「訪問見積もり」と「訪問なし見積もり」の違いは?
大きな違いは正確性です。
「訪問見積もり」では、引っ越し業者の方に家に訪問してもらい、実際に家財や搬出入経路を確認し、見積もりしてもらいます。
見積もりは訪問したその日に、提示してもらえます。
引っ越し業者の営業の方はプロですので、正確に荷物量を把握して、それに必要な大きさのトラックで見積もりを出してくれます。
「訪問見積もり」の場合、引っ越し当日に荷物が乗らなかったということはまずありませんし、そうなった場合でも、引っ越し業者の責任で運んでもらえます。
また、その場で価格交渉をすることも可能です。営業の人の顔色をうかがいながら、「このくらいならいけるかな?」と考えて交渉するのも、「訪問見積もり」ならではです。
一方で、「訪問なし見積もり」は、営業の方が家に来ませんので、荷物の量はこちらが伝える必要があります。
メール、電話、LINEやWeb会議システムなど、最近では様々な方法で「訪問なし見積もり」を提供する会社が増えています。
「訪問なし見積もり」では、こちらが伝えた荷物の量を元に見積額が算出されます。
この際に、こちらの伝えた荷物量が正確かどうかは、相手(業者)には分かりませんので、余裕を見て少し大きめのトラックで見積もりを出されるケースが多々あります。
つまり、本来だったらもう一つ小さいトラックで引っ越せるのに、荷物量が正確か分からないため、必要なものより大きく、金額的にも高いトラックになってしまうのです。
この正確な見積もりが出せるかどうかが訪問ありとなしの大きな違いです。
「訪問なし見積もり」の方法は?
訪問なしで見積もりを取る方法はいくつかあります。
- 電話
- LINE、メール
- WEB会議システム、ビデオ通話
- WEBサイト
電話
電話での見積もりは大手は対応してくれるところが多いです。
ただ、引っ越し業者によっては単身者のみの対応となっていることがありますので、注意が必要です。
サカイ引越センターのホームページに電話見積もりについて記載がありました。
ご家財の量によりお電話でのお見積もりは可能ですが、お引越しの際にご家財がトラックに乗らないことや、道幅の関係でトラックが入らないことなど、当日にお客様にご迷惑をお掛けしてしまうリスクが高くなるため、当社では基本訪問でのお見積もりをご案内させていただいております。
引用元:サカイ引越センターホームページ
アート引越センターの場合は、
ご家財の少ないお引越の場合は電話やメールによるお見積りが可能です。
引用元:アート引越センターホームページ
やはり家財の量が少なめの場合のみ対応可能なようです。
ただ、電話対応しているかどうか分からない会社もたくさんあります。そこに連絡して確認するのも手間ですよね。そんな時に利用したいのが、「引越しラクっとNAVI」です。
「引越しラクっとNAVI」は一回の電話で複数の業者の見積もりを取得することができます。
面倒な料金交渉などは「引越しラクっとNAVI」が代わりにやってくれます。荷物量の確認も一度だけでいいですので、見積もりは「引越しラクっとNAVI」に任せて、引っ越し準備に専念できますね。
提携引越会社も60社以上とかなり多いです。アート引越センター、ハート引っ越し越会社も60社以上とかなり多いです。ただ、大手の一部は提携していませんので、注意が必要です。
LINE・メール
LINEのチャット機能やメールで見積もり依頼をする方法です。
これも電話と同じでこちらから伝えた荷物を元に見積もりをしてもらう方法です。
電話との違いは、
- オペレーターと話さずに済む
- 写真が送付できる
人と話すのが得意じゃない人や、電話より精度の高い見積もりが良いという方は良いと思います。
WEB会議システム・ビデオ通話
コロナ禍で急速に普及したZOOMやビデオ通話により、リモートで見積もりが取れる業者がどんどん増えてきています。
荷物量をカメラ越しに確認してもらえるので、電話やメールよりさらに精度の高い見積もりになります。しかも、電話での見積もりと違い、世帯の引っ越しでも見積もりを取ることが可能です。
オペレーターと話しながら価格交渉をすることも可能ですので、ほとんど「訪問見積もり」と変わりません。
この方法が可能な会社だったら積極的に活用したいですね
WEBサイト
見積もり専用のWEBサイトがある引っ越し業者もいくつかあります。
サイトの案内に従って、荷物の量を入れていくだけですので、候補の中では最も手軽です。
ただし、WEBサイトだけで見積もりが完結する業者は非常に少なく、あったとしても単身者用のみが対象であることがほとんどです。
単身者の方や荷物が少ない方は活用していきたい見積もり方法です。
主な業者の対応状況
主な引っ越し業者の対応状況はこの通りです。
引っ越し業者 | 訪問なし見積もり方法 | 引越しラクっとNAVI |
サカイ引越センター | 電話 / ビデオ通話(まリモ) | X |
アート引越センター | 電話 / メール / ZOOM(ミライ) | 〇 |
アリさんマークの引越社 | 訪問見積もりのみ | X |
日通 | 電話 / ビデオ通話(リモミ) | X |
クロネコヤマト | WEB | X |
ハート引越センター | 電話 / WEB | 〇 |
大手はアリさんマーク以外が「訪問なし見積もり」対応しています。
サカイ・アート・日通はビデオ通話で正確に、クロネコヤマト・ハートはWEBでお手軽にできますね。ただ、利用条件は各社異なりますのでご注意ください。
大手以外の見積もりも見てみたい!という場合は、「引越しラクっとNAVI」も併せて使うといいですね。
「訪問なし見積もり」メリット
訪問なしで見積もりしてもらうメリットは、主に3つ挙げられます。
- 人を家に上げなくていい
- 時間的な拘束を受けにくい
- 営業と直接交渉をしなくて良い
それぞれ詳しく見ていきましょう。
人を家に上げなくていい
やはり生活空間に他人を入れるのに抵抗がある人多いですよね。
「部屋が散らかっていて見られたくない」「女の一人暮らしだから、家に上げるのが怖い」「知らない人を家に上げるのは嫌だ」など理由は様々。
営業の人が家に来るとなったら、「お茶とか用意した方が良い?」とか「部屋多少きれいにした方が良い?」とか色々考えて、考えるだけで嫌になってきます。
そんな人は、訪問なしで見積もりを取る方法が最適です。
時間的な拘束を受けにくい
訪問見積もりの場合だと、1業者1時間程度は時間を見ておく必要があります。
繁忙期の場合は、見積もり予定時刻が前後することもしばしば。丸一日見積もりでつぶれるということもざらにあります。
電話やWEBからの見積もりの場合、事前予約等は必要ではなく隙間時間を活用して見積もりをお願いすることができます。
時間が拘束されませんので、その分の時間を他のことに回せるので引っ越し作業もスムーズにできます。
ただ、訪問なしでもビデオ通話の場合は、事前に日時を予約しておく必要がありますし、時間も訪問見積もりと同程度は確保しておく必要がありますので、このメリットは薄れます。
営業と直接交渉しなくて良い
「営業の人と話すのが苦手」
「ぐいぐい来られるとよく分からなくても契約しちゃうかも、、、」
こんな不安を感じている人、多いんじゃないでしょうか。
確かに営業の方と面と向かって交渉するのが苦手な人は多いんじゃないでしょうか。
ぐいぐい来られて、よく分からないまま契約しちゃうというリスクもあります。
そんな営業が苦手な人は、訪問なしでの見積もりを検討した方がいいでしょう。
もちろん電話口での営業や、営業メールなどは来ますが、対面よりは冷静でいられます。
断りやすさも段違いです。
ただし、営業の方との交渉は値引き交渉ができる大切な機会でもあります。価格交渉ができないというのはデメリットにもなります。
「訪問なし見積もり」デメリット
もちろんメリットばかりではありません。訪問なしのデメリットは主に3つあります。
- 見積額が高くなりやすい
- 値引き交渉がしづらい
- 荷物が載らないリスクがある
どれもとても影響が大きいデメリットです。詳しく見ていきましょう。
見積額が高くなりやすい
業者が見積もりを算定するのには、
どのくらいの荷物量があって、どの程度のトラックを用意すればいいか
というのが非常に重要になります。
訪問の場合は、営業の方が確認してくれますが、訪問なしの場合は、こちらから伝えないといけません。
こちらが正確に伝えていても、業者としては当日トラックに載せきれなかったというリスクを回避するために、大きめのトラックで見積もりを出されることがあります。
そのため見積額が高くなりがちです。
値引き交渉がしづらい
訪問なしのメリットでもあったところですが、営業の方が家に来ないので面と向かっての価格交渉というものができません。
引っ越し代金と言うのは、正直値引きありきの金額になってきます。
提示された金額でそのまま契約するのは損でしかありません。しかし、訪問なしだと値引き交渉の機会がほとんどありません。
荷物が載らないリスクがある
訪問なしだとこちらが荷物を伝えなければいけません。
もしこちらが伝え漏れた荷物があると、引っ越し当日トラックに載せきれなかったということになりかねません。
訪問ありの場合は、引っ越し業者の責任になりますので、載せきれなくても何らかの方法で運んでくれます。
ただ、訪問なしの場合は、こちらの責任になってしまいます。載せきれなかったら追加料金を支払うか、自力で運ばなければいけません。
特に申告漏れしがちなのが、自転車などの外に保管しているものです。電話などで見積もりを取る場合は、事前に荷物をきちんと把握して申告漏れがないようにしましょう。
ビデオ通話で見積もりをしてもらう場合、カメラ越しとはいえ実際に確認してもらえますので、このようなリスクは低いでしょう。
まとめ
引っ越しの見積もりで、どうしても訪問なしで見積もりしてほしい!という場合、以下の方法があります。
- 電話
- メール・LINE
- WEB会議システム・ビデオ通話
- WEBサイト
最近は、訪問なしでも見積もりを取れる業者が増えています。大手はほぼ対応していると言えます。
ただ、訪問なしにはリスクもあります。どうしても「訪問なし見積もり」が良いけどリスクも低くしたいという人は、WEB会議システム・ビデオ通話で見積もりしてくれる業者を選びましょう。
ビデオ通話であれば、訪問なしのデメリットがほとんどなくなりますので、メリットが大きくなります。
ただ、中小引っ越し業者は対応していないことが多いので、「引越しラクっとNAVI」などのサービスと併用して複数社の見積もりを取得するようにしましょう。