【転勤族の妻という生き方】そうじゃない人との違いは?仕事は?子育ては?単身赴任になる?

転妻生き方転勤族あれこれ

転勤族の妻、いわゆる転妻
夫が転勤のある仕事をして、転勤の度に転居して日本全国、はては海外まで転勤していく妻たちのことです。

近年では働き方が大きく変わり、リモートワークで場所を選ばず仕事をする人が増えてきています。転勤を廃止するという会社も出てきてニュースになっていました。

ただ、まだまだ転勤族というもの自体がなくなったわけではなく、夫の転勤の陰で思い悩みながら家族のために頑張っている転妻の人たちがいるのも事実です。

今回は、転勤族の妻という生き方について、お話しさせていただきます。

この記事を読んでいただければ、転妻はどのような生き方になるのかがある程度イメージできるようになり、想像と現実とのギャップに苦しむ方が少なくなるのではないか思います。

転勤族の妻歴十数年で引っ越し回数は10回以上。現在は3児のママで、しかも親が転勤族だった私が解説していきます。

転勤族の妻という生き方

転妻はどんな生き方になるのか

転勤族の妻を好んで選んだという人はいないと思います。
転勤族の人と結婚して結果的に転妻になった人が多いのではないでしょうか。
私もそのタイプです。もちろん結婚前に転勤族であることは知っていたのですが、転勤族の妻というものが、どんな生き方になるか結婚前に想像できていた方は少ないのではないでしょうか。

私自身は、親が転勤族だったこともあって、「こんな感じになるだろうなぁ」という想像はできていると思ってました。
ただ、親は地域が限定されていた転勤族でしたが、夫は全国転勤がありました。ここが大きな違いであり、誤算であったなと今になれば思います。

ぽてまる
ぽてまる

いま思えば、全国転勤を甘く見てたなと思います、、、

転妻じゃない人との違い

転妻とそうじゃない人の違いをざっと挙げるとこんな感じです↓

1.仕事を続けにくい
2.さみしくて不安な気持ちになる
3.人間関係を一から構築しなおし
4.それぞれの地域に適応しないといけない
5.育児がワンオペになりがち
6.子どもを転校させないといけない
7.家具・家財の選択肢が狭まる
8.情報に差がある
9.日本全国色んな所に住める

転勤族のデメリット・メリットみたいな話になってしまうのですが、順を追って説明していきます。

仕事を続けにくい

転勤族と結婚すると、仕事をどうするか選択を迫られます。現在リモートワークやフリーランスで場所を選ばずに仕事で来てるよ!という人はいいのですが、そうではない人が多いですよね。

夫と一緒に暮らしたい=退職しないといけない

こうなってしまう人がほとんどです。

「頑張って就職したのに退職したくない」
「自分のキャリアのためにも続けたいな」

このような気持ちを抱えながらも転妻になったことで退職をしたという人も何人か見てきました。私自身も退職しています。
転居先で就職しようと思っても、転勤族で長期にわたって働けない可能性があるため、採用してもらえなかったり、、、

そうなると、「仕事辞めなければよかった、、、」「これまで頑張ってきた時間はなんだったの、、、」など、転妻になったことを後悔するなんてことも

今まで仕事をバリバリやってきた女性ほど、そんな状況に耐えられず病んでしまう人もいます。
結婚前の仕事を続けることは困難ですが、隙間時間で新たにスキルや資格を習得して就職したり、在宅でもできる仕事を始めることもできます。

ぽてまる
ぽてまる

転妻になったからと言って、自分のキャリアをあきらめないで!

さみしくて不安な気持ちになる

まったく知らない土地で、知り合いも一人もいないのでどうしてもさみしく、不安を感じることが多くなります。
夫が仕事で人間関係を広げているのを目の当たりにすると、自分だけがひとりぼっちのようで余計にさみしかったり。

関西や東北など訛りのきついところだと、明らかにこの土地の人じゃないことが分かってしまうため、疎外感も感じます

東京や大阪などの都会は色んな地方から人が来ているから良いのですが、田舎に住むとやっぱり目立つというか、悪目立ちというか
田舎だと娯楽も少なく、ストレス発散することも大変なので、都会の方がそういうところは良いなとは思います。とはいえ、どこに住むのか選べないのも転勤族の宿命なんですけどね、、、

田舎でのんびりした生活にあこがれる人もいるかもしれませんが、田舎も良し悪しですからね。こちらの記事に詳細は書いてます → 地方移住はおすすめ?それとも失敗?転勤してみて分かる地方と都市部の違いとは

友達に会いたくなっても、すぐに会える距離ではないですからね。普段からそこまで会ってない友達でも、物理的な距離が開いてしまうとなんかさみしくなるんですよね。

方言や言葉の違いについては、こちらの記事をご覧ください

【転勤族と方言】言葉が違うことで戸惑うこと、困ることはある?

人間関係を一から構築しなおし

転勤の度に人間関係が一度リセットされるので、また一から人間関係を作らないといけません。これがけっこう大変なんですよね。
人によると思うんですが、私はコミュニケーション能力が高いわけではないので、、、ですが、ママ友やご近所付き合いなど避けては通れません。

すでに出来るているコミュニティーの中に後から入って行くというのは難しいですし、勇気がいりますよね。しかも転勤族ですぐに引っ越すかもしれない人ですからね。こっちは。

どうしても一歩引いて、浅い交友になりがちに。
「転妻で全国にお友達ができてハッピー!幸せ!」 ← こんな人ほとんどいないでしょう。

引っ越しという肉体労働がひと段落したら、人間関係構築という精神的にしんどい作業が待ってます。
それが落ち着いてきたら、転勤になってまた繰り返し、、、

それぞれの土地に適応しないといけない

雪国に転勤になったら雪国仕様の車にしたり、雪対策の装備にしたり。
鹿児島に転勤になったら火山灰とか、天気がいつも悪いところ、湿度が多いところ、暑いところ寒いところ。

こちらの記事にも雪国仕様の車について紹介していますが、転勤の度にこれだけの準備や対策が必要になるかもしれません。

その土地土地の気候、生活様式、風習や文化など、深いところまで知る必要はありませんが、ある程度分かっておかないと生活がなりたたないこともあります。

沖縄に住んでいたのに、北海道に転勤とかもありますからね。最初の頃は身体もなれずに体調を崩す人も多いです。

細かいところで言えば調味料や味付けとかも違いがありますからね。自分が食べなれた味が作れないというのも地味にストレスになったり、、、

雪国に行くなら車の雪国仕様は必須です!

雪国への転勤!車の雪道仕様はどうすればいいかチェックしよう!

育児がワンオペになりがち

地元にはほぼ住めないですから、周りに助けてくれる人などいません。必然的にワンオペになりがちです。キツイ!
しかも、仕事を続けることができず専業主婦になったために幼稚園や保育園に入れず待機児童になったりすることも。

こうなるとさらにしんどい!

「仕事したくても転勤族だから難しいの!」って声を大にして言いたいです。
待機児童になったら社会復帰への道も遠ざかってしまいます。助けてくれる人もおらず、そんな状況になったら精神的にまいっちゃいます。

知らない土地、知らない人、ワンオペ育児。←これです。しんどい3拍子です

子どもも知らない土地で不安ですからね。こちらがあまり不安を見せるわけにもいかず、カラ元気で頑張りますけどね。
そうやって頑張っている姿を見てくれる人も誰もいないですからね。しんどいことをめちゃくちゃしてるのに、だれからも評価されない状況。余計キツイ

転勤族の子育てのツラさはこちらの記事にも書いてます。

転勤族で子育ては大変?転勤族は孤独になりがち、つらい子育てどう乗り越えるか

子どもを転校させないといけない

今までのは自分のコミュニケーション能力や適応能力で何とかなったことも多いですが、子どもの転校はどうしようもないです。
今までの友達との別で、誰も知らないところで一から友達を作らないといけない。子どもにもツライ思いをさせてるなと思うばかりです。自分もツライ、子どももツライ。
自分は転勤族の妻になることを知って結婚しましたが、子どもはそうじゃないですからね。
「なんで引っ越ししないといけないの」「僕は行かない!父さん一人で行って」こんな風になってきます。

引っ越し先での楽しい生活を想像させて、転勤に対してプラスの気分にさせたりとか。「次のお引っ越しはどこがいいかな?」と言った話をして、引っ越しがあるということを普段から意識させるようにしていますが、ツライものはツライですよね。

今はまだ大丈夫ですが、子どもが内向的になったり、友達作りに消極的になる話も聞きますし、受験になると引っ越しさせるわけにもいきませんから、それまでにどうするか(単身赴任か転職か)考えとかないといけないですね。

転勤族の子どもはどういう気持ちなのかこちらの記事にまとめています。

転勤族の子どもはかわいそう?転勤族の妻で転勤族の子どもだった私が思うこと

家具・家財の選択肢が狭まる

転勤族ですから自分を取り巻く環境は、引っ越す度に変わっていきます。
ただ、家の中は引っ越し前と後で同じようにすることはできます。”自分の家”感を作るということです。
ただ、転勤族だと引っ越しを考えてると選べる家具・家財が限られてきます。
・大きすぎないこと
・重すぎないこと
・割れ物でないこと
など、、、
この家具良いなと思っても、「重いからやめとこう」とか、「高さがあるからなぁ」とか、「今は良くても転勤先の家には入らないかもな」とか、、、
ほんとに好きで選んだ家具・家財に囲まれるということができません。

限られた選択肢の中で、自分好みの空間を作るというのはなかなかの難易度。
家具家電付きの家に引っ越したり、レンタルを利用したりしながらやりくりしないと難しいですね。

情報に差がある

知らない土地にいきなり行くわけですから、その地域の事情には疎いですよね。
「どこのスーパーが安い」「あのお医者さんはあまりよくない」「この地域は治安が悪い」などなど
その地域に住んでいたら耳に入ってくる情報でも、転勤族だと全然分かりません。

情報収集をきちんとして、快適に生活できるようにしましょう!

今ではmamariなどのアプリやヤフー知恵袋を使えば、色々な情報を入手できますし、知りたいことを質問すればすぐに回答が来ますので、昔ほど情報を集めるのが難しくなくなっては来ています。

日本全国色んな所に住める

悪いところばかり紹介してきましたが、全国に住めるというのはメリットでもあるなと感じています。
色んな文化を吸収できますし、視野が広がるなと言うのは感じています。
色んな人と交流して、色んな地域に行くことで、自分自身の引き出しというものが増えた感じがします。これは子どもにも言えることだなと思っていて、子ども自身も人より経験値が積めてると感じます。

ぽてまる
ぽてまる

副産物として地理に強くなります。

それにその地域でしかできないこと、ウインタースポーツ、マリンスポーツ、御朱印巡りとか、そんな体験もできるのが魅力ですね。

釣りを趣味にしている人も、色んな釣り場に行けるので楽しそうにされてました。

転勤族のメリットについて深く知りたい方は、こちらの記事もご参考に

転勤族の妻はどうなの?転勤族のメリットをまとめてみました

転妻の仕事事情

転妻になった人は、結婚当初仕事を辞めて付いていく人がほとんどです。
その後、子どもが少し大きくなってからパートなどで家計を助けるというケースが多いように感じます。

パターンとしては、

  1. 仕事を辞めて、引っ越し先で新しく就職
  2. 仕事を続けて、離れて暮らす
  3. 仕事を続けて、リモートで働く
  4. 夫と同じ地域に転勤させてもらえるよう今の会社に働きかける
  5. 今の仕事はやめて在宅でできる仕事にする

の仕事を続けながら夫と一緒に生活できるのであれば、それが一番いいのは間違いありません。

ただ、出社なしの完全リモートは今のご時世でも厳しそう、、、
支社がたくさんあって、お互いの転勤先を同じにできそうなら良いですが、他の人のことも考えないといけないから、会社としても確約はできません。

仕事を辞めるか辞めないかはホントに難しい選択です。専業主婦もいいんですが、転勤族の専業主婦ってホントに孤独感が強いですよ。知っている人は誰もいない、人間関係も広がらない、自分の存在価値を見出していかないと精神的にきついですよ。

ただ、結婚してすぐに別居と言うのも嫌だし、、、

個人的には、とりあえず専業主婦をやりながら資格やスキルを取得して自分の価値を高めるのがいいと思います。
今後の就職的にもメリットがありますし、スキルを使って在宅ワークを始めることもできます。

上の記事で紹介している資格やスキルは在宅でも取得することが可能なものが多く、就職やフリーランスとしてやっていくことも可能になります。

仕事を辞めて、住んでた土地も離れて、虚無感にさいなまれる、、、 そうなる前に自分磨きでキャリアアップの夢を描いていきましょう

転妻の妊娠・出産事情

まず、前提として里帰り出産ができるのであれば転妻もそうじゃない人もほとんど同じです。
里帰り前までに受診する病院選びはきちんと情報収集する必要がありますが、それ以外はほとんど変わりません。

ただ、妊娠中に転勤で引っ越しになってしまう場合があります。私もそうでしたが、妊娠中の引っ越しはホントに大変ですよ。妊娠中はホルモンバランスが乱れるので、精神的に不安定になりがちです。そのうえ、転勤なんてことになったら、、、

「ほんとにやめて~~><」って感じです。

妊娠中に引っ越すなんて経験をする人はなかなかいないと思います。私の経験を元に、大変だったことなんかを書いてますので、良ければご覧ください。

転妻の子育て事情

転妻の子育てはきついですよ。上にも書いていますが、基本的にワンオペになりがちです。
引っ越しの時も、子どもがいたらなかなか進まずに時間がかかります。子どものおもちゃや洋服、学習机とか、成長するにつれて荷物もどんどん増えていきます。

子ども自身も転校が嫌になってきますしね。今までの友達とさよならしないといけないですし、新しく一から友達を作らないといけないですから大変です。
勉強の進み具合も地域差がありますから、勉強面でも大変になるかもしれません。

受験期になる前には拠点を決めて、夫には単身赴任してもらわないとなと思います。
ただ、単身赴任は二重生活になるので金銭的な負担が大きいです。しかも思春期に父親がいないということがどう影響してくるかも分かりませんからね。
正直な話、それまでには転勤族じゃなくなってほしい、、、

ただ、家族仲は良くなる感じがします。やっぱり、転勤しても変わらないのは家族だけですからね。

いつかくる単身赴任

単身赴任

単身赴任も一長一短ありますよね。転妻になった時から、いつかは来ると覚悟はしていますが、、、
もちろん引っ越しをしなくて良いというのは最大のメリットですよね。引っ越しは大変ですし、お金もかかりますし、知らない土地に引っ越すのは精神的にもしんどいですからね。子どもも転校させなくて済みます。

単身赴任なら荷物の量もそこまでありませんから、引っ越しも楽に済みそう。
ただ、やっぱりお金の面でちょっと大変になりそうです。家が2か所になりますからね。
住居費、光熱費、食費は2か所分かかります。単身赴任の夫がちゃんと節約を考えて自炊してくれるかも分かりません。

最低でも1か月に1回は帰ってきてほしいですから、その交通費もバカになりません。

父親がいない状況で迎える思春期もどうなるか、、、まだまだ先の話で今から心配してもしょうがないですが、いつかは来ますからね。ちょっとずつ覚悟を決めないといけません。

まとめ

転妻としての生活は、そうじゃない人とは大きく違います。


転勤や転校の経験がまったくない状態で、いきなり転勤族になると苦労することも多々あると思います。

転勤族であったことで、子どもに感謝されることはまったくと言っていいほどありません。
ただ、転勤族と結婚して幸せじゃないかと言うと、そういうわけじゃありません。。

事前に転勤族の妻になるというのがどういうことか、どんな生活になるかを想定しておくことで心の準備ができるので、ギャップに苦しむ方も少なくなるのではないかと思います。

ただ、そろそろ転職考えてくれないかなとは思いますけどね。